【ネタバレなしレビュー】最後の秘境 東京芸大|芸大生はみんな変態で天才だと思う話
こんにちは!ルーシィ(@Lucy93014)です。
新潮文庫の新刊で全国書店売上1位の大人気小説。
二宮敦人さん著『最後の秘境 東京芸大 天才たちのカオスな日常』
コミック版も販売されているので知っている人も多いと思います。
実はこの小説はノンフィクションで実際に芸大生に取材をした話を出版した小説になっています。
ノンフィクションだけどもめちゃくちゃカオスなのが東京芸大の凄いところです…笑。
今回は、その本の魅力や東京芸術大学についてレビューという形で触れていこうと思っています。
東京芸術大学は倍率高すぎて入学困難
本書でも説明されていますが、東京芸術大学というところは倍率が桁外れです。
「芸術界の東大」と言われるほどですが、ジャンルは違えど実際は東大よりも入学は難しいのです。
僕はデザインの専門学生なので芸大については少し詳しいつもりですが、40年前の東京芸術大学美術学部が全盛期だったそうです。
倍率が40倍を超えた程だとか…。
本書の一節を引用して表現するならば
芸大を「芸術界の東大」というよりも東大を「学問界の芸大」と呼ぶべきですね。
『最後の秘境 東京芸大 天才たちのカオスな日常』を読んだ感想
本書は主人公の妻が芸大生で次第に芸大に興味を惹かれ、実際に取材するという物語展開です。
どの章も我々が知らないことばかりで、ノンフィクションとは思えないボリュームの内容ばかりでした!
美大志望は読むべき
美大志望や美大生は、読んだ方がいいと思います。
根拠は曖昧なのですが、デザインや芸術に関わっている人からしたらまた別の面白さがあると感じました。
実際に僕はデザインに関わっています。とても面白かったです。
一般の方(そうでない方)から見たらおそらくまたちがった視点で楽しめるとも思っています。
東京芸大の「ペンギン一本釣り事件」が面白かった
東京芸術大学は、東京都美術館を挟んで、上野動物園と隣り合わせた立地になっています。
本書の冒頭部でも紹介されます「上野公園のペンギンを一本釣りする」事件が絶句でした…!
内容としては、一昔前の東京芸大の学生が上野公園で死んでしまったペンギンを受け取って学内の冷凍庫に保存していた。
という内容です。
犯罪っぽい匂いもしますが、読んでみたらわかります。
芸大では普通に思えてきます。
訳がわかりません…。
美術学部と音楽学部のギャップ
美術学科と音楽学科は大学は同じですが、それを疑うほどかなり違います。
時間のルーズさや寛容さ、作業内容など全然違うっぽいです。(本書に書いてあります)
想像通り音楽学部の方が時間にはストイックです。
一方美術学部はかなりルーズなようです。
私も芸術科肌といいますか、絵画は得意な方なのですが、時間にルーズですね。
何か関係があるのでしょうか?笑
芸大生はみんな変態で天才
著者が取材した人物はどれも「普通」が似合わないというか、変態みたいです。(失礼)
でもどの人も能力がどれかに偏っているというか、天才と似たような傾向にあるんですね。
変態=天才なのでしょうか。
『最後の秘境 東京芸大』を読んでいて私が考えたことは、「普通とは何か」です。
当たり前と思っていた一般論にそもそも疑問符をつけたことがなかったんです。
まとめ
芸大生の友人こそいませんが、もしいたら絶対面白いだろうなあと思います。
本書は400ページくらいで多目のボリュームです。でもほかの小説よりも読みやすいです。
しかも内容がカオスですのであっという間に読み終わるのではないでしょうか。
いつか私も東京芸大に入学してみたいものです。